第22回大会(2019)
第22回大会報告
日本サンゴ礁学会 第22 回大会は2019 年11月8 日~ 11 日に北海道大学で開催されました。令和元年の大会で北海道で初の開催となりました。引退を表明している人気グループの嵐のコンサートなどが重なり会場の確保ができずに例年よりも早い開催になってしまいました。また、開催日前日には札幌市内で初雪が観測されるなど雪が舞う中での開催となり普段とは違う環境ではありましたが、非常に多くの方々のご参加・ご尽力を頂きまして、無事に大会を終えることができました。この場をお借りして厚く御礼を申し上げます。
今大会の特徴としては、地学・地理関連方々が多く集まったということ挙げられると思います。公開シンポジウムでは、「サンゴの記憶」と題したテーマで地学・地理から見るサンゴ礁をテーマに茅根(東大)・渡邊(北大)・江崎(大阪市大)・狩野(東大)の各専門家に講演を頂き、北大博物館のレトロな雰囲気の会場が満席になりました。また、最終日のテーマセッションでは、高橋達郎先生追悼セッションということで多くの地理関係の講演がありました。さらに、期間中に行われた各賞の受賞式においても、サンゴ礁保全賞(喜界島サンゴ礁科学研究所)、功労賞(安達寛会員)、奨励賞(中村隆志会員)、学会賞(井龍康文会員)と地学・地理関係の研究者・技術者が揃いました。3日間の一般講演は北大の中では新しい鈴木彰ノーベル賞記念ホールで行われ様々な分野の方々の最新の成果発表と活発な議論が交わされました。また、企業ブースも講演会場の前のホワイエに設置され講演の前後に盛況でした。ポスター会場は階下のホールに設置されましたが、ポスターを前に熱のこもった議論で賑わいました。今回、小中高生のポスター発表も盛況で道内外から集まった子供達は、発表前に熱心に練習を繰り返す姿がありました。
北海道には学会員が少ないということもあり至らないこともあったかと思いますが、道外の会員や学会員ではない方々にも実行委員に加わって頂きご尽力頂きました。また、学会事務局との連携もよく取れていたこともあり、実行委員長はとても楽をさせて頂きました。これを機会にサンゴ礁のフィールドからは遠い場所での開催や今回多くご参集頂いた地学・地理分野の方々の参加も定着・増加することを期待したいと思います。
文責:第22回北海道大会 実行委員長 渡邊剛(北海道大学)
大会実行委員長あいさつ
一般社団法人 日本サンゴ礁学会 第22回大会を、2019年11月8日~11日に北海道大学工学部(札幌)で開催します。
第22回大会実行委員長:渡邊 剛a
大会実行委員:伊藤 早織,池田 昌隆,大竹 翼,大森 一人,川野 潤,駒越 太郎,
佐々木 友梨,岨 康輝,藤井 賢彦,甕 聡子,宮地 鼓,渡邉 貴昭,山崎 敦子
大会概要
日程:2019年11月8日(金)~11月11日(月)
主会場:北海道大学 工学部 フロンティア応用科学研究棟
※大会受付は2階の「ホワイエ」です。
アクセス
● JR札幌駅をご利用の場合:JR「札幌駅」下車,徒歩21分
taikai
● 市営交通・地下鉄をご利用の場合
: 「さっぽろ駅」下車,徒歩24分
: 「北12条駅」下車,徒歩12分
: 「北18条駅」下車,徒歩10分
宿泊について
各自でご手配下さい。
クロークについて
11月9日(土)~11日(月)12時半まで設置する予定です。
託児所について
11月9日(土)~11日(月)12時半まで設置する予定です。
詳細については現在準備中ですので暫くお待ちください。
申込締切:2019年9月6日(金)
※定員になり次第締め切る可能性があります。御希望の方はなるべくお早目にお申込み下さい。
お申込みいただいた方に、追って詳細をご連絡いたします。
申し込みおよび問い合わせ
大会参加・研究発表登録など:以下のWebサイトにアクセスし,必要事項を記入してください。
登録フォームはこちら(8月19日公開)
問い合わせ等:第22回大会実行委員会
(jcrstaikai@gmail.com)まで
事前スケジュール
8月9日(金)17:00
テーマ・セッション企画応募締切
8月19日(月)10:00から
大会参加登録・研究発表申込開始
サンゴ礁保全活動ポスター発表申込開始
小・中・高校生によるサンゴ礁研究ポスター発表申込開始
自由集会の企画申込開始
登録フォームはこちら(8月19日公開)
9月6日(金)17:00まで
事前支払・参加登録,研究発表申込の締切,サンゴ礁保全活動ポスターコーナー締切,
小・中・高校生によるサンゴ礁研究ポスターコーナー締切
(これ以降は割引の効かない当日払いとなります。事前払いするには事前参加登録が必須です。)
9月20日(金)17:00まで
要旨締切(Webによる受付)
自由集会の申込締切
当日スケジュール
11月8日(金)
09:00-12:00 各種委員会
aaaaaaaaaaa (北海道大学 ファカルティハウス「エンレイソウ」第一・第二・第三会議室)
13:00-17:00 代議員総会・理事会
aaaaaaaaaaa (北海道大学 ファカルティハウス「エンレイソウ」第一会議室)
17:00-19:00 一般公開シンポジウム(北海道大学総合博物館 1F “知の交流”)
aaaaaaaaaaa “サンゴの記憶”
11月9日(土)大会1日目(北海道大学 工学部 フロンティア応用科学研究棟)
大会受付
一般講演・ポスター講演・小中高生ポスター講演
18:00-00:00 自由集会(北海道大学理学部5号館)
11月10日(日)大会2日目(北海道大学 工学部 フロンティア応用科学研究棟)
一般講演・ポスター講演・保全ポスター講演
16:00-17:30 授賞式、受賞講演
18:00-00:00 懇親会
aaaaaaaaaaa (北海道大学構内 ファカルティハウス エンレイソウ 1Fレストラン エルム)
11月11日(月)大会3日目(北海道大学 工学部 フロンティア応用科学研究棟)
09:00-12:00 テーマ・セッション
※なお,口頭およびポスタ-発表の数によって,上記のプログラムを多少変更する可能性があります。
登録方法
大会参加,研究発表,懇親会への参加に関する各種情報の登録については,「大会参加・研究発表登録フォーム」へアクセスして必要事項をご記入下さい。登録期間は,8月19日(月)10:00~9月6日(金)17:00です。厳守をお願いいたします。
大会参加・研究発表登録フォーム
大会参加・研究発表登録フォーム(終了しました)
参加費の事前支払について
原則として8月に事務局から送りする払込取扱票をご利用の上、9月6日(金)までにお支払いください。
当日支払は割高になります。事前振込にご協力ください。なお、事前振込み手続きが困難な海外からの申し込み者に対しては、参加登録時にお申し出があれば、事前振込の登録料のまま、当日支払をお選び頂けます(現金払いのみ)。該当者は海外研究機関に所属する研究者や学生等です。事前振込みの期限は9月6日(金)17:00です。締切りの日時は厳守ください。ご不明な点は大会実行委員会(jcrstaikai@gmail.com)までご連絡下さい
事務局から配布された振込用紙による振込方法
振込用紙の該当箇所に”◯”を記入して,該当する金額を以下の口座へ入金して下さい(※大会参加登録料参照)。
機関:ゆうちょ銀行
口座名称:一般社団法人日本サンゴ礁学会
(イッパンシャダンホウジン ニホンサンゴショウガッカイ)
口座記号番号:00190-7-354443
※振込手数料:各自ご負担下さい。
※参加登録者別の入金をお願いします。
ゆうちょ銀行ATMおよび他銀行等からの入金
「大会参加登録料」欄を参照し,該当する金額を以下の口座へ入金して下さい。
機関:ゆうちょ銀行
口座名称:一般社団法人日本サンゴ礁学会
(イッパンシャダンホウジン ニホンサンゴショウガッカイ)
店名:〇一九(ゼロイチキュウ)店(019)
口座種別:当座
口座番号:0354443
入金後,次の情報を事務局(“info@jcrs.sakura.ne.jp”)へお知らせください。
・氏名
・入金日
・入金金額
※振込手数料:各自ご負担下さい。
※参加登録者別の入金をお願いします。
大会参加登録料
事前振込 |
当日支払 |
||||
一般 |
学生 |
一般 |
学生 |
||
登録料 |
会員 |
5,000円 |
3,000円 |
10,000円 |
8,000円 |
非会員 |
7,000円 |
5,000円 |
|||
懇親会費 |
5,000円 |
8,000円 |
|||
大会発表 |
2,000円 |
※招待講演者および高校生以下の登録料は無料です。招待講演者の懇親会費は無料です。
※要旨集印刷体については参加登録フォームによる事前申込が必要です。
申込は9月6日(金)17:00までです。
当日は30部限定にて販売致します。
8月19日(月)に公開します。
研究発表について
大会で研究発表を希望される方は,発表時に学会員であることが必要です。
発表登録フォーム(8月19日公開)にアクセスし,大会参加登録時に「発表する」を選択し,「講演者区分」,「発表タイトル」,「研究発表者氏名・所属」,「発表を希望するセッション」,「発表形式」,「若手優秀発表賞へのエントリーの有無」,「大会直前のプレス発表への掲載希望の有無」の情報を登録フォームよりお寄せください。
※原則発表は一人一件までといたします。
※テーマセッション,
小・中・高校生によるサンゴ礁研究ポスター発表および
サンゴ礁保全活動ポスター発表
での発表については,それぞれの該当ページをご覧ください。
要旨集
第22回大会の要旨集(電子版)は、こちらからダウンロードできます(終了しました)。
PDFを開く際のパスワードは、大会期間中に参加者に配布予定です。
要旨作成方法
こちらから要旨のひな形(MS-Wordファイル)をダウンロードしてください。
用紙サイズ: A4 1 枚,上下3cm・左右2.5cm をあける。
書式:
(一行目)タイトル:MS ゴシック,14 pt,中央揃え
(二行目以降)氏名:MS 明朝,12 pt,中央揃え 発表者氏名の前に○印
(三行目以降)所属:MS 明朝,10 pt,中央揃え
※連名の場合は 全角“,”で区切って下さい。所属名は可能な限り略称でお願いします。
(例:〇珊瑚 礁太1,星 砂子2,Coral R. BEACH1,3,亜熱帯 夏子3,生物 多様誠1
1サンゴ大・院理,2星砂ビーチ研究センター,3Subtropics University
などひな形の例をご参照下さい)
(四行目以降)キーワード:MS 明朝,10 pt,中央揃え「キーワード:」に続けて記入
(五行目以降)本文:MS 明朝,12 pt,両端揃え
※図表,写真は適宜貼りこんで下さい。
ファイル形式:フォントを埋込んだPDF形式に変換し,保存して下さい。
念のため,保存したPDFファイルと元のワードファイルを両方とも,お送りください。
書式フォントの埋め込み設定を行ってからPDFに変換したファイルをお送り下さい。
ファイル名は“発表者名。pdf”として下さい(本例では“珊瑚礁太.pdf”となります)。
要旨提出方法
以下サイトから要旨(PDFファイルとWordファイル両方)をアップロードしてください。
アップロードURL:アップロードサイトはこちら(終了しました)
要旨提出期限: 9月20日(金)17:00まで
※時間厳守でお願いいたします
※一旦提出された要旨については,実行委員会での体裁チェック・修正・差し替え等の
対応は一切いたしません
※締切後すぐに編集印刷の作業をおこなうため,ご提出後の修正等対応は一切できません。
※十分にフォーマットおよび内容についてご確認いただいた上での提出をお願いします。
研究発表について
研究発表のエントリーの際には,ご自身の研究内容に合致するテーマ・セッションもしくは通常発表の中から選択してください。発表形式としては,「口頭発表」と「ポスター発表」を設けます。発表申込の際にどちらかをお選び下さい。プログラム編成の都合上,発表形式を変更させていただく場合があります。
口頭発表:講演時間は質疑応答を含めて1人15分です。発表機材として,パソコン(Windows および Mac)と液晶プロジェクターを用意します。発表に使うソフトは,原則“MS-PowerPoint”もしくは“Adobe PDF”とします。
ポスター発表:本大会では,A0ポスター(縦1189mm x 横841mm)が貼れる大きさのパネルを設置予定です。この範囲に収まるよう,ポスターの大きさを設定してください。
なお,プログラム編成の都合上,セッションのご希望に添えない場合がございます。また,ポスター発表あるいは口頭発表に移動していただく場合もございますので,予めご了承ください。
若手優秀発表賞について
35歳以下(発表時)の学会員による口頭発表を対象とした「若手優秀口頭発表賞」および「若手優秀ポスター発表賞」を設けています。本賞にエントリーを希望される方は,webサイトの大会参加申込時にお申し出下さい。なお,過去の大会で受賞された方は対象から除外されますので,予めご了承ください。
発表者の方へ
☆口頭発表について☆
・発表時間と会場はプログラムをご確認ください。
・講演時間は 15 分(発表 12 分+ 質疑応答 3 分)です。
・発表機材は液晶プロジェクターを用意します。パソコンは Windows と Mac を用意します。
・発表前の休み時間までに発表ファイルを会場のパソコンにコピーし、動作確認をしておいて下さい。
・各自のパソコンを使用することも可能ですが、事前に接続の確認をしておいて下さい。
・若手優秀口頭発表賞へエントリーされている発表には発表番号の横に「*」が付いています。
☆ポスター発表について☆
・11月9日(土)と11月10日(日)の2回に分けて行います。発表日と会場はプログラムをご確認ください。
・11月9日(土)と11月10日(日)のポスターセッションはそれぞれ XX:XX-YY:YY に行いますが、掲示時間帯は発表当日の 8:30~18:00 となります。継続して掲示し続けることはできませんので、各掲示時間帯終了後に撤去をお願いします。
・若手優秀ポスター発表賞へエントリーされている発表には発表番号に「*」が付いています。
一般公開シンポジウム
「サンゴの記憶」
日時:2019年11月8日(金曜日) 17時00分~19時00分 (参加無料)
会場:北海道大学総合博物館1F “知の交流”, 〒060-0810 札幌市北区北10条西8丁目
※駐車スペースが限られておりますため,できるだけ公共交通機関をご利用ください。
主催:一般社団法人日本サンゴ礁学会
後援:準備中
内容:生き物であるサンゴは生物学の対象であるとともに,石の骨格をつくり積み重なって礁を造る地学の対象でもある。サンゴとサンゴ礁は,過去の地球環境変動との関係を記憶している。本シンポジウムでは,こうしたサンゴの記憶を読み解く研究をいくつかご紹介する。数千年・数万年後の地学研究者は,現在のサンゴとサンゴ礁にどんな地球環境変化の記憶を読み解くのだろうか。
演題・講演者・
「サンゴ礁:サンゴが造った地形」 茅根 創(東京大)
「サンゴが記憶する地球環境変動」 渡邊 剛(北海道大)
「サンゴであるというサンゴの記憶」 江﨑洋一(大阪市立大)
「造礁動物はどうやって進化したのか」 狩野彰宏 (東京大)
自由集会/Mini-workshop ① サンゴの分類を学ぶ
日時: 2019年11月9日(土曜日) 18:30~20:30
会場:北海道大学理学部5号館2階 5-201室
オーガナイザー: 深見裕伸(宮崎大学)・野中正法(沖縄美ら島財団)
最近10年の間に慣れ親しんでいたイシサンゴ目の分類体系が劇的に変化した。その影響もあり,いくつかの種については,どの和名や学名を使用すればよいのかわからないという問題も発生している。これらの結果として,基盤知識となるべき分類学が研究者に忌避されているという状況である。そこで,イシサンゴ類も含めた動物分類学を身近に感じてもらうことを目的として本自由集会を企画した。まず動物分類学の基礎的な知識を知ってもらうことから始め,イシサンゴ目を含めたサンゴ全般の分類の最近の変更点や問題点ついて発表を行う。また当学会の保全委員会内で活動している分類ワーキンググループの成果についても発表する。
自由集会/Mini-workshop ② 喜界島サンゴロジー
日時: 2019年11月9日(土曜日) 18:30~20:30
会場:北海道大学理学部5号館2階 5-206室
オーガナイザー: 山崎敦子 (喜界島サンゴ礁科学研究所)
サンゴ礁は研究分野の多様性の高いフィールドであり,サンゴ礁科学は多様な視点から複雑系に挑むサイエンスである。これを”サンゴロジー(Coralogy)”と表現する。喜界島サンゴ礁科学研究所はサンゴロジーを進める拠点となるよう設立され,5年が経った。研究はもちろんのこと,サンゴ礁を通じた教育,喜界島の発展に寄与する拠点に成長している。本集会ではユニークなサンゴ礁段丘と現生サンゴ礁生態系を有する喜界島を舞台に,サンゴ礁科学を発展させるための今後を議論する。